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【結論】神奈川県の建設業許可「申請」は郵送できません
はじめに、皆さまが最も知りたい結論からお伝えします。神奈川県知事許可の建設業許可に関する「申請」(新規・更新・業種追加)は、郵送で行うことはできません。
以前は一部郵送での受付も行われていましたが、2025年10月1日をもって、申請書類の郵送受付は原則として取りやめとなりました。
現在、これらの手続きは、原則として定められた窓口での対面審査により行う必要があります。これは、許可の要件を厳格に審査し、書類だけでは確認しきれない内容を直接ヒアリングするために不可欠なプロセスだからです。
「書類を送れば済む」という簡単な手続きではない、という点をまずご理解いただくことが重要です。建設業許可は、企業の信頼性や技術力を公に示す重要なものですから、その建設業許可の申請手続きも慎重に行われるのです。なお、国が管轄する関東地方整備局の建設業許可案内(大臣許可)とはルールが異なりますのでご注意ください。
「申請」と「届出」は別物!郵送できる・できない手続き一覧
「申請は郵送できないって言われたけど、変更届もダメなの?」と疑問に思われたかもしれません。ここで多くの方が混乱するのが、「申請」と「届出」の違いです。
- 申請:建設業許可を新たにもらう、続ける、増やすための手続き(新規・更新・業種追加など)
- 届出:許可取得後に発生した変更を報告するための手続き(役員交代、住所変更、決算報告など)
この2つは全くの別物で、神奈川県では郵送できるかどうかのルールも明確に分かれています。ご自身のケースがどちらに該当するのか、下記の一覧で確認してみましょう。

郵送できない手続き:新規・更新・業種追加などの「申請」
先ほども触れましたが、建設業許可の根幹に関わる「申請」手続きは郵送できません。なぜなら、単なる書類の提出ではなく、許可要件を満たしているかを担当官が対面で厳格に審査する必要があるからです。
特に、経営経験や技術者の資格・実務経験など、企業の体制そのものが問われるため、提出された書類に加えてヒアリングが行われることも少なくありません。例えば、電気通信工事の業種追加を検討している場合、その専任技術者が本当に要件を満たしているのか、細かく確認されることになります。このような理由から、以下の手続きは窓口へ出向く必要があります。
- 新規許可申請
- 更新許可申請
- 業種追加申請
- 般・特新規申請
郵送できない手続き:役員・専技など重要事項の「変更届」
ただし、すべての届出が郵送できるわけではありません。実は、同じ「変更届」の中でも、特に重要なものは郵送が認められていません。
具体的には、以下の役職に関する変更届は窓口での提出が必須です。
- 常勤役員等(いわゆる経営業務の管理責任者)
- 専任技術者
- 令第3条に規定する使用人(支店長や営業所長など)
なぜなら、これらの役職は建設業許可を維持するための根幹をなす人的要件だからです。例えば、専任技術者の実務経験が途切れていないか、後任者は適切な資格を持っているかなど、変更内容の確認が特に慎重に行われます。安易に郵送で済ませようとすると、書類が返送されてしまい、許可の維持に影響が出る可能性もあるため、十分な注意が必要です。
郵送できる手続き:決算変更届や商号変更などの「届出」
一方で、郵送での手続きが可能なものもあります。代表的なのが、事業年度が終了するたびに提出が必要な「決算変更届(事業年度終了報告書)」です。
その他、以下のような変更届も郵送で対応可能です。
- 商号または名称の変更
- 営業所の名称、所在地の変更
- 資本金額の変更
- 役員の氏名変更、就任・退任(代表者、常勤役員等、専任技術者、令3条使用人を除く)
- 廃業届 など
これらの手続きは、許可の根幹要件に直接関わらない定型的な報告が主であるため、郵送が認められています。ただし、毎年提出が必要な決算変更届を怠っていると、5年後の建設業許可の更新ができなくなるため、確実に提出しなければなりません。
【実体験】神奈川県の窓口申請で注意すべき待ち時間と負担
郵送できない手続きは、窓口に直接行くしかありません。神奈川県知事許可の申請窓口は、横浜・関内にある「神奈川県住宅供給公社ビル」の中にあります。
「平日に時間を作って行けばいいだけだろう」と、もしあなたが軽く考えているとしたら、少し待ってください。私自身が経験した、窓口申請の現実をお話しさせてください。
ある金曜日の午前10時頃、私はお客様の分厚い申請書類を抱えて窓口に到着しました。そこで目にしたのは、40人から50人はいるであろう長蛇の列。審査ブースは3つしかなく、これは相当待つなと覚悟しました。

受付票を書いて待つものの、一向に進む気配がありません。「これは時間がかかる」と判断し、一度外で昼食を済ませて戻ってきても、まだ順番は回ってこない。結局、私の番号が呼ばれたのは、なんと午後1時45分でした。
午前中に受付を済ませたにもかかわらず、半日以上が潰れてしまったのです。この経験以来、私は申請の際には必ず朝一番に行くようにしていますが、それでも待ち時間が発生することは珍しくありません。
受付時間は、閉庁日を除く月曜日から金曜日の午前9時から午後3時までです。重い書類を抱え、慣れない手続きのために丸一日を費やす…これは多くの経営者の方にとって、決して小さくない負担ではないでしょうか。この時間的コストも、相談から許可申請の流れを考える上で重要な判断材料になるはずです。
郵送できる届出の具体的な手順と注意点
では、郵送が可能な届出はどのように進めればよいのでしょうか。ただ封筒に入れて送れば良いというわけではなく、神奈川県が定めたルールに従う必要があります。
- 送付票の作成
まず、神奈川県のホームページから「建設業許可・経営事項審査関係書類送付票」をダウンロードし、必要事項を記入します。どの手続きの書類が何部入っているかを明記する、いわば書類の目録です。 - 返信用封筒(レターパック等)の同封
提出した書類の副本(受領印が押された控え)を返送してもらうために、必ず返信用のレターパックや切手を貼った封筒を同封します。これを忘れると、控えが手元に戻ってきません。 - 追跡可能な方法で送付
送付方法は、必ず「書留郵便」や「レターパック」など、配達状況が追跡できるものを利用してください。万が一の郵便事故を防ぎ、役所に確実に届いたことを証明するためです。
【最大の注意点】書類に不備があった場合
郵送手続きで特に注意が必要なのは、書類の不備です。もし書類に間違いや不足があった場合、担当者から電話で連絡が入り、結局は窓口まで訂正に出向かなければならなくなります。「郵送で済むはずだったのに、かえって手間と時間がかかってしまった…」という事態に陥る可能性も十分にあるのです。
【参考】他の行政庁ではどう?郵送申請のルール比較
神奈川県のルールを見てきましたが、他の行政庁ではどうなっているのでしょうか。実は、この郵送に関するルールは、許可を出す行政庁によって大きく異なります。
近隣自治体でも取扱いは一律ではありません。埼玉県では新規・業種追加・更新の申請は郵送できない書類とされていますが、東京都では新規・更新申請や業種追加申請について郵送対応が案内されています。
一方で、複数の都道府県に営業所を置く場合に必要な大臣許可(関東地方の場合は国土交通省関東地方整備局が窓口)は、原則として郵送での申請が求められます。このように、事業の展開エリアによって申請方法が全く異なるため、どの行政庁に申請するのかを正確に把握することが非常に重要です。
まとめ:複雑な手続きは行政書士への相談も選択肢です
今回は、神奈川県における建設業許可申請の郵送ルールについて解説しました。最後に、重要なポイントを振り返りましょう。
- 新規・更新・業種追加などの「申請」は郵送できず、窓口での対面審査が必須です。
- 決算変更届などは郵送可能ですが、役員や専任技術者の変更届など、郵送できない「届出」もあります。
- 窓口申請は、半日以上待たされる可能性もあり、時間的コストが非常に大きいです。
- 郵送可能な届出も、書類に不備があれば結局窓口に出向くことになります。
このように、建設業許可の手続きは「郵送できる・できない」が複雑に混在しており、ご自身で判断するのは簡単ではありません。貴重な時間を申請窓口の待ち時間で浪費したり、書類の不備で手戻りが発生したりするリスクを考えれば、行政書士に相談することで、書類作成や提出準備の負担を減らし、手続きを進めやすくなる場合があります。
私たちは、川崎市で建設業許認可をとり扱う「行政書士・社会保険労務士いがり綜合事務所」として、多くの事業者様の許可取得をサポートしてまいりました。建設業許認可を中心に扱う「行政書士・社会保険労務士いがり綜合事務所」では、面倒な書類作成から役所との折衝、窓口での代理申請まで、すべて一括で代行いたします。平日の日中に役所へ行く時間がない方、手続きが複雑でよく分からないという方は、ぜひ一度、当事務所の建設業許可申請の料金体系もご確認の上、お気軽にご相談ください。

司法書士・行政書士・社会保険労務士の猪狩佳亮(いがり よしあき)です。地元・神奈川県川崎市を拠点に、中小企業の社長さんのお悩みに耳を傾け、許認可や労務、法律手続きなどの「困った」を一緒に解決しています。3つの資格を活かし、建設業や宅建業の許可、助成金のご相談など、経営の身近なサポーターとして活動中。どんな小さなことでも、まずは気軽にご相談ください。
